
最近ヘアーウイッグはファッションの一部として沢山の方に愛用されていますね~!
洋服を選ぶようにウィッグも沢山お持ちの方も多いのではないでしょうか?
ネットでいざ購入して開けてみたら全然色が写真と違っていた、今まで使っていた物が色あせて来た、などの悩みをよく聞きます。
新しいのを又買おうか…
と悩んでいる方に、「自分で染めることが出来る方法」を是非ご紹介したいと思います!!
ウィッグの染め方7選
女性美容師が専門的目線をもって、染め方のコツと注意点をお話します。
ウィッグの種類によっても染まり方が若干違うので、以下7つご参考されてください。
市販のヘアカラーで染める
※化繊のウィッグは全く染まりませんので使用する場合は人毛のウィッグをご使用ください。
ウィッグを染めようとしている大半の方が何故染まらないの?と言う疑問を抱いていると言う事で、少し詳しくご説明しますね!
人毛の表面にはキューティクルと言う物がありその中へカラー剤を入れたり、中のメラニン色素と言うものを薬剤で化学反応させて色を出します。
ヘアーカラー、ヘアーマニキュア、ブリーチを使用したいのであれば、ウイッグ自体を人毛にしなければ染まりません。
土台となる髪質に栄養素、色素が無いと市販のカラー剤を付けても色は全くつかないのです。
カラー剤を購入するだけ勿体ないので、化繊から出来ているウィッグを染めるチャレンジはやめた方がいいですね!
細胞レベルのお話ですね~!
メリット
- 化繊のウィッグと違い見た目の違和感がない。
- 塗ってシャンプーとリンスするだけで思いの色のウィッグになる。
- カラー剤が豊富。
- 手入れが自分の髪と似ているので扱いやすい。
- 染めた後も色落ちが少なく、温度を当ててセットすることが可能。
デメリット
- トリートメントなどの手入れが必要。
- 元のウィッグの色ととカラー剤の選定が難しい。
- 人毛のウィッグはとても高い。
- 本物の髪と同様ダメージを受けやすい。
- 手などに付くと薬液によっては(ブリーチなど)ヒリヒリする。
アクリルガッシュで染める
アクリルガッシュとはアクリル絵の具の事で聞いた事や使ったことがある人も多いですよね~!
学校の授業で使用することもありご存知の方も多いはずですね。
アクリル絵の具にはアクリル樹脂が混ざっており、水彩絵の具とかとは違い乾燥がとても早く、乾くと耐水性の絵の具と変化するんです!
70~80度位のお湯に塩をとかしそこにアクリルガッシュを入れてウィッグを漬け込む方法で誰でも簡単に出来る事で人気です。
メリット
- 材料が手に入りやすく、すぐに染めることが出来ます。
- 耐久性もあるのでしばらくは使用することが出来ます。
- 色を混ぜてオリジナルを作る事も可能。
デメリット
- ウィッグに熱を入れるのでウイッグの手触りがごわごわになります。
- 洗い流すと思っていた色味より薄く染まります。
- ウイッグは金髪に近い物を選ばないと色が解りにくいです。
ダイロンで染める
ダイロンとは布製の物と相性が良く、洋服をオリジナルに染めたりする際によく使用される英国製の染料です。
あまり普段は聞きなれない商品名ですよね。
購入したい場合はネットで検索するとダイロン専門店もありますが、近くのホームセンターや手芸店で安く手に入れることも出来るのでお手軽ですね!
アクリルガッシュで染めるより、しっかりと発色します。
お湯にダイロンの粉末を入れ塩を混ぜ、そこにウイッグを入れぐつぐつ煮れば綺麗に発色しますよ!
もし色落ちを最小限にしたいときは仕上げにシリコンスプレーをかけてみて下さいね!
メリット
- 簡単に材料を揃えられる。
- 濃く染めたい、薄く染めたいの調整がしやすい。(煮込む時間によって)
- しっかりと色が入る。
デメリット
- とにかく工程が沢山あるので慣れるまでめんどくさい。
- 粉とお湯を混ぜる時に手や服に付くと取れない。
- ウィッグを煮る時間が長いのでウィッグが痛む。
- ムラになりやすい。
コピックで染める
コピックはアルコールを含んでいるペンで、最近学生やイラストレーターの方達に大人気な商品ですね!
油性ペンとは違うの?と思う方もいらっしゃるかと思いますが違いは色の種類が300色位あり、ペン先の形状に違いがあります。
とにかく豊富な種類が文具屋さんに並んでいて、それだけでもどの色にしようかな~とワクワクしますね!
メリット
- 沢山色が揃っている。
- 水などではなかなか落ちない。
- 濃くついても除光液などで色味を薄くできる。
- ウィッグがあまりごわつかない。
デメリット
- 全体を一気に染めれず少しづつ色を付けて行くので時間がかかる。
- 値段が高い。(種類により1本300円前後)
- 色の調合がしずらい。(2つ色を混ぜて色をつくるなど)
油性ペンで染める
油性ペンの方法はコピックペンと似ています。
家を見渡せばどこかに黒・赤・青など持っている方は多いのではないでしょうか?
それだけでは種類が少ないのと奇抜になってしまうので少し買い足さないといけませんが…
メリット
- 安く手に入れやすく持っている場合もあるので材料費がかからない。
- 太いものがあるので一気に塗って行く事が出来る。
- 黒染めの様に一色にしたい場合は簡単。
デメリット
- 色味が少ない。
- 他の髪や皮膚に色移りしやすい。
- ニオイが出る。
紅茶で染める
人間のヘアーカラーでも植物性から取れるもので色が染まるのと似ていますね!
植物性の物から出る自然な色素で化繊のウイッグに色を付ける感じだと思っていただければ想像しやすいです。
すこ~しだけ薄く色を付けたい方にはいいのではないでしょうか?
メリット
- 人体への負担が少ない。(ニオイもきつくなく手にもつかない)
- コストが安く自宅にある物で出来る。
- 色落ちが少ない。
デメリット
- 色の種類が無い。
- 白いウイッグにしか色が付かない。
- ウィッグにほんのり紅茶のニオイが残る。
ヘアチョークで染める
チョークと聞けば黒板に書くあのチョークを思い出しますが、ヘアチョークは髪の毛に良く吸着するヘアー専門で売られているアイテムです。
ドン・キホーテなどにも一時売っていましたが、今はインターネットでお手軽に購入することができる商品ですよ~!
髪の毛を濡らして塗り込む方法で誰にでも簡単に出来き、どんなウィッグにも綺麗に色がついてくれます。
メリット
- インターネットで簡単に購入できる。
- 奇抜な色が揃っていて、綺麗なグラデーションも作ることが出来る。
- 思っている場所に簡単に色を付けることが出来、どんな色のウィッグでも色が発色する。
- 1日だけのヘアーカラーにい適している。
- 手や服についてもお湯で簡単に落ちる。
デメリット
- その時だけは色が付くが、お湯で簡単に落ちるので持続性が無い。
- ウィッグを濡らしてから付けるので一定の方向にウィッグをとかさないとウィッグが痛む。
- 耐水性もないので雨や汗などにも弱く、色落ちが凄くする。
薄く染めるか、濃く染めるか!2つの染め方手順
染めたいウィッグに色を入れる前に、100均などで売っている「エクステ用」の安い付け毛があるのはご存知ですか?
女性の髪飾りなどが売っている所にいくつか置いてあります。
それを購入するか、自宅にある使わなくなった古いウィッグでイメージの色になるかまずは試してみるのも良いかもしれませんね!
染める材料によっては全く違う色になったり、思っての外真っ黒になる事もあります。
せっかく購入した新しいウィッグが没になるなんて勿体ないです!
まずは練習してみるのも何か発見出来て良いかと思います。
コピックで染める手順

こんな感じに仕上がります
希望の色をブラウン系とアッシュ系の2通りの手順をご紹介しますね!
ウィッグ自体が金髪もしくは白に近い物を選んだ方がより一層ペンの色と同じように発色します。
(コピックペンはワイドの物も売っているので全体に染めたい場合はそちらをおススメします。)
アッシュ系に強くしたい方は少し紫っぽい色に寄ったグレーを選ぶと綺麗に発色すると思います!
ブラウンはコピックに表記されている物を選んでも同じような発色になります。
・除光液・アセトン液 (両者ネイルをされる方であればお持ちだと思います。なければ100均で購入を)
・コットン
・ビニールシート
・手袋
・ハンガー・洗濯ばさみ
・マスク
かつらタイプのヘアーウイッグを購入される方が多いと思いますが、かつらを固定するものはなかなか持ってませんよね?!
それなら…モデルにかぶって貰い塗って行きたいところですが、時間もかかりますしニオイが凄くきつく、顔の横で除光液のニオイは申し訳ないです。
なので今回は机にシートを置き平らな状態で染める方法でご説明します!
(工程で除光液も使いますので、喚起をしてマスクをつけることを必ずして下さい。)
1.手順を1から説明
1.シートにウィッグを広げる。(今回はシートとして新聞紙を代用しました。)
2.染めたい色のペンで少量ずつてっぺんから毛先までに色を付ける。(この時片方の手はウィッグの頭の部分を押さえて固定してくださいね!)
3.横幅2センチずつくらい塗ったら、コットンに除光液を含ませ色の付いたところをなぞり、付いていないところに色を移していく。(色をぼかす感じ)
4.その要領で表面全体に塗ったら次は裏返して同じように塗る。
5.この時除光液をしみこませたコットンにペンのインクを付けながらウィッグを塗るのも良いですが、まだらになる確率が出て来る事がありますので、どちらが塗りやすいかで決めてください。
ん~ぼかして行くと薄い所と濃い所がまだらになる気がします…難しいかも…。
除光液を付けて手を離すと…
取れちゃう感じですね。
と言う事は、間違ってしまったり濃く塗りすぎた所をこの「除光液」の方法でする方がまだらにならなくて良いかもしれません。
色が抜けた部分は又上から塗れば良いので、ペン先を固い方ではなくもう一つの「筆ペンタイプ」の方で塗りなおしてみました。
綺麗に仕上がる!
と同時に「筆ペン」タイプの方が塗りやすかったです。
こんな事も出来たので、ウィッグに模様を入れたい人は良いかも知れないですよ~!
裏表塗れたら次はウィッグを持ち上げ塗れていない間とかに色をぼかして行ってください。
ウィッグは動かすと中も見えてしまいます。(くれぐれも塗り残しの無いようにして下さいね。
もし色の薄い所があれば何度も同じ工程をしてくださいね!)
同様にアッシュ(グレー)も仕上げてみます。
こんな事も出来たので、ウィッグに模様を入れたい人は良いかも知れないですよ~!
裏表塗れたら次はウィッグを持ち上げ塗れていない間とかに色をぼかして行ってください。
ウィッグは動かすと中も見えてしまいます。(くれぐれも塗り残しの無いようにして下さいね。もし色の薄い所があれば何度も同じ工程をしてくださいね!)
同様にアッシュ(グレー)も仕上げてみます。
グレーは薄めのタイプを選んでたので塗った感じが「シルバー」になりました。
濃いめグレーをしたい方はペンも濃いめを選んで下さい。
終わったらドライヤーで乾かすorハンガーにかけて日陰干しする。
(早く仕上げるコツですが、部屋中すごいニオイが充満するので、急いでない場合はハンガーなどに裏の留め具や縫い目に洗濯ばさみで留め、日陰で乾燥させてください。)
仕上がり
凄く綺麗に色がつきました!
手触りは少しごわつきがあったのですが、ブラシで(金属の)とかすと全く元の手触りと艶は戻りました。
「コピックペン」は1本300円前後するとても高価なペンで少し高いな…と悩んでいる方になんとコピックペンに近い物を100円ショップで見つけましたので気になる方は是非こちらの記事を読んでみて下さいね~!
仕上がりは髪の毛を整えておくことがコツで、もしそのままで乾かすと癖が付き後でまた時間が掛かる事に。
万が一色がおかしくなった時はご家庭で使っている柔軟剤で綺麗にとれますので是非お使いください。
これは服に付いた油性の物を落とす時にも使える隠れ技です!
ダイロンで染める手順
今回はネットで「ダイロン」を購入してみました。
ダイロンで染める時は汚れてもいい服、汚れても大丈夫な道具をお使いくださいね~!
1度付くとなかなか落ちないので要注意です。
要注意だからこそウィッグに付くと綺麗に発色してくれるという素晴らしさもあるのを、是非知っておいて頂きたいです!
・新聞紙やシート
・耐熱用のウィッグ
・綺麗に発色したい場合は白髪に近いウィッグを購入すると良いです。(新品の場合はあらかじめシャンプーでコーティングを流した方が染まりやすい)
・ダイロン(1缶で十分ですがウィッグの毛量や色の濃さによって2缶購入を考えてください)
・塩(30gくらいあれば十分)
・使い捨てゴム手袋
・お鍋・たらい
・ポリエスティル染色補助剤
鍋にお湯を50度~60度で沸かします。(300~500ml位)
温かくなったら火を止めダイロンと補助剤を中に入れ、粉が消えるまで良くかき混ぜ、粉が無くなったらウィッグを投入。(この時毛同士が絡まない様に気を付けて沈ませてください)
お湯の中でウイッグに色が染みこむように馴染ませる。
つけたその時から色がグレーに染まってますね~!
再び火をつけ弱火で煮込む(ウィッグを沈ませたりやや中にしみこむようにお箸で動かしてください)
1~2時間煮込むと色が濃く入りますが、火を止めそのまま置いておいてもじわじわと色が入ります。(色を薄くつけたい人は煮込む時間は少しで大丈夫です)
溶かしているグレーのダイロンの色は「群青色」「藍色」と言う感じの深~い青です。
- 色が入ったら取り出し良く液を流し洗う。
- 仕上げに軽くシャンプーで揉みあらい(弱い力で)リンスをたっぷりつけて仕上げる。
- ウィッグをバサバサ乾かすのでは無く、ぎゅっぎゅっと押しながら拭き(ウィッグをもつれさせない様に)室内で乾かす。
仕上がり
洗い流して乾かすと溶かしたダイロンの濃さよりとっても「ナチュラル」に薄まって色が付いていました。
表記のダイロンの色より数倍薄くなると思って購入してくださいね!
ダイロンで染めた時に「あれ?」って思う色味実験の物もあったので知りたい方はこちらをお読みください。
乾かすと多少癖がついて仕上がりますが、「耐熱性」ですので100~130度位のアイロンで整える事もできます!
コツを掴めばめんどくさくはないですが慣れるまでは少し大変かもしれませんね~!
まとめ
いかがだったでしょうか?
どの方法でウィッグを染めようか悩んでいた方に少しでも染め方の種類がある事が伝わったら嬉しいです。
自分で染めたウィッグはとっても愛着が出て来る物です。
新しいウィッグを購入していざ見てみたら、色が違う場合も慌てないで自分で染めれることを思い出して下さいね!
そして今まで使用してきたウィッグがある方も自分で新しいカラーを入れて再利用も出来ますので是非試してみて下さい。
自分だけのオリジナルウィッグで素敵に変身されることを楽しみにしています!