発毛剤として有名なリアップを販売している大正製薬から新たなシャンプーが登場しました。
その名もリアップエナジー。
どんなシャンプーなのか、成分の作用と共に詳しく解説していきます!
リアップエナジーとは
リアップエナジーは長年毛髪研究を進めている大正製薬が開発したスカルプケアシャンプーです。
毛髪研究を進める上で、やはり人それぞれにあった成分を使用した方が良いだろうという考えに行きつき、最終的に3種類のシャンプーが販売されています。
シャンプーは、
・ストロングオイリー(超脂性肌用)
・オイリー(脂性肌用)
・ドライ(乾燥肌用)
の3種類に分かれます。
そして2017年11月に販売されていたのですが、2018年10月31日に改良を加えて再発売されています。
どのシャンプーにも頭皮代謝をさらに活発化させるため、下記3種類をプラスしました。
・オウレン
・タウリン
・オウパク
主に皮膚のコンディションを整えたり、保湿性を高めるものです。
尚、大正製薬ではこの成分を「スカルプ・リフレッシュ成分」と呼んでいます。
従来の成分にプラスして、新たな作用も詳しくみていきましょう。
スカルプ・リフレッシュ成分の作用とは
まず新たに追加されたオウレンエキスについて解説します。
オウレンはキンポウゲ科に属する植物です。
山地の木影に生えている植物であまり馴染みがないですが、根茎部分はもともと漢方薬としても使われていたぐらい薬用効果があるものです。
そのエキスを抽出したものが今回配合されています。
作用としては体のほてりを抑えたり、胃や腸の蠕動運動をなめらかにする効果があります。
腹痛や下痢に作用することから胃薬などで配合されているケースもあります。
そして抗炎症作用や抗菌作用があるため、今回リアップエナジーに配合された理由としては、かゆみや痛みを軽減する目的が強いと考えられます。
漢方医学で他の生薬と組み合わせて使用されている例もあるので、植物成分が配合されているリアップエナジーでも問題なく使用できます。
続いてタウリンについて。
タウリンはアミノ酸の一種です。
ただ、アミノ酸といってもカルボキシル基がないため、広義的にはアミノ酸に分類されないものです。
無色の結晶となっていて、水溶性の特性があります。
人にもたらす作用は下記のようなものが挙げられます。
・消化作用を助ける
・神経伝達物質として作用する
・活性酸素を抑える
・臓器の一部として活動する
このような作用があることから栄養ドリンクとして配合されているケースも多いです。
ヘアケアの視点で考えると、活性酸素を抑える点が有効とされます。
活性酸素が滞留すると、それがやがて抜け毛の原因物質ジヒドテストテロン(DHT)に変化してしまいます。
それを防ぐ意味で、タウリンをシャンプーで使用することは医学的見解から見ても悪くないと言えます。
最後にオウパクについて。
オウパクはキハダという植物の樹皮を指します。
ミカン科の植物で、日本各地にある木です。
こちらも生薬として使用されていた歴史があり、抗菌作用があるので整腸剤等の漢方薬、腰痛に貼る湿布などに使用されています。
海外ではサプリメントとして配合されているケースもあります。
シャンプーの作用で考えると、抗菌作用をもたらすので痛みや痒みを抑える、といった側面が強いです。
リアップエナジーが販売されて、1年後にこういった成分が配合されたのは、ひょっとしたら使用者の中で痛みやかゆみを感じた意見があったのかもしれませんね。
それを補う意味で、3つの成分が配合されたのでしょう。
リアップエナジーストロングオイリーシャンプーに配合された成分とは
まずストロングオイリータイプについて解説していきます。
1年前に販売されたものと、今回登場したものとで混同してしまいそうなので、それぞれの違いをまずチェックしましょう。
1年前に販売されたものは正式な商品名の見ると、「リアップエナジーシャンプー3a」と記載されています。
このシャンプーの特徴となっている成分は下記5つ。
・レモングラス葉/茎エキス
・ムラサキ根エキス
・シソ葉エキス
・セイヨウナツユキソウ花エキス
・ボタンエキス
レモングラス葉・茎エキスは精油として活用されているため、シャンプーに配合することでコンディショナーやトリートメント的な役割が期待できます。
また、人の脳を刺激する作用もあるのでリラックス効果も期待できます。
そしてアロマテラピーで使用されるほど匂いも良いです。
シャンプーの残り香としても良い作用が期待できます。
ムラサキ根エキスはムラサキ科の1種で、白い花を咲かせる多年草です。
生薬として利用されていて、傷を治したり、殺菌作用をもたらすことから漢方薬として使われています。
外用として使われるケースもありますし、口内炎を治す時のように体内に摂取しても問題ないでしょう。
シャンプーで使うことで痛みや痒みを抑える効果が期待できます。
しそ葉エキスは皆さんご存知のしそから採取したエキスです。
シャンプーで使用する意味は防腐、細菌増殖抑制、殺虫作用などの観点から配合されています。
セイヨウナツユキはモンゴルを原産とした草原に咲く植物です。
鎮痛、解熱作用を兼ね備えています。
ただ、薬用作用より匂いの効果を期待して配合されている可能性が高そうです。
セイヨウナツユキ花エキスは花や葉、根と全てにおいて甘い香りを発しているので、シャンプーの匂いを調整する役目が期待できます。
ボタンエキスは抗炎症作用や鎮痛剤、抗アレルギー作用として活用されています。
そして今回新たに販売されたシャンプーは、正式名称で「リアップエナジー薬用スカルプシャンプーStOd」となっています。
こちらのシャンプーに配合されている成分は下記の通りです。
オウレンエキス、オウバクエキス、タウリン、サンショウエキス、オランダカラシエキス、サボンソウエキス、レモングラス抽出液、シモツケソウエキス、l-メントール、テトラデセンスルホン酸ナトリウム液、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリルヒドロキシスルホベタイン液、濃グリセリン、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリル、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、ポリプロピレングリコール、クエン酸、1,3-ブチレングリコール、エデト酸二ナトリウム、安息香酸ナトリウム、エタノール、フェノキシエタノール、無水エタノール、水、香料
新たなストロングオイリータイプに配合されている植物成分は下記4つです。
・サンショウエキス
・オランダカラシエキス
・サボンソウエキス
・シモツケソウエキス
サンショウエキスには血行促進、むくみ改善といった作用があるため、頭皮に使用することで毛細血管の循環がよくなり、毛母細胞を活性化する点で期待が持てます。
オランダカラシエキスは一般的に言うクレソンのことです。
アクアポリン産生、保湿効果、血行促進作用、細胞の活性化目的で使用されています。
サボンソウはサポニンやフラボノイド配糖体が含まれています。
サポニンは泡立ちを良くし、皮脂との吸着力を高めてくれます。
髪の毛の生成ではなく、洗髪の作用を高めるものです。
シモツケソウエキスは化粧品としても使用されていて、コラーゲン生成をサポートしてくれます。
その結果、タンパク質の変性を防ぎ、肌状態が良くなります。
リアップエナジーオイリーシャンプーに配合された成分とは
リアップエナジーオイリーシャンプーで、2017年に販売されたリアップエナジーシャンプー2aだと下記のような成分が入っていました。
・カキタンニン
・ウーロン茶エキス
・オウゴン根エキス
・ヨモギ葉エキス
・セイヨウ
・ハッカ葉エキス
この中で2018年に新たに販売されたオイリータイプ用のシャンプー「リアップエナジー薬用スカルプシャンプーOd」に引き続き配合されているのはウーロン茶エキス、セイヨウハッカエキスです。
ウーロン茶エキスにはポリフェノールが含まれているので、摂取することで活性酸素を除去し、抗酸化作用を強めてくれます。
またウーロン茶には脂肪分解作用があり、継続的に摂取することで体内の脂肪やコレステロールを下げることも期待できます。
一見、髪の毛と関係ないような気がしますが、血液循環が良くなれば毛乳頭に行きつく血液量にも変化が生まれ、それが最終的に発毛につながります。
そしてハッカ葉エキスは中枢神経を刺激して心身ともにリフレッシュさせる作用があります。
成分はメントールやタンニンで構成されていて、シャンプーの場合、爽快感をアップさせる意味合いが強いです。
そして今回新たに販売されているオイリーシャンプーの成分はこちらです。
オウレンエキス、オウバクエキス、タウリン、アマチャヅルエキス、ドクダミエキス、シナノキエキス、ウーロン茶エキス、セイヨウハッカエキス、l-メントール、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液、テトラデセンスルホン酸ナトリウム液、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリルヒドロキシスルホベタイン液、ジプロピレングリコール、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、ポリプロピレングリコール、クエン酸、1,3-ブチレングリコール、塩化ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、無水エタノール、水、香料
今回新たに加わった成分は3つ。
・アマチャヅルエキス
・ドクダミエキス
・シナノキエキス
アマチャヅルエキスは化粧品や乳液などにも配合されていることがあります。
肌にはアクアポリンという細胞膜に存在するタンパク質があり、水分量を保つための働きがあります。
それが、アマチャヅルエキスによって機能が高まるとされています。
他にも傷の治癒力をアップさせたり、老化防止につながれるとされるため、肌に直接塗布する成分として使用されることがあります。
独特の臭気を持つドクダミですが、薬用効果は幅広く、解毒作用や炎症抑制を目的に服用することもあります。
古くから漢方薬でも取り入れられ、肺炎や気管支を治す薬として重宝されてきました。
また外用としても痔や腫れ物の治療として使用されることもあります。
シャンプーに使う目的としては、抗アレルギー作用や抗炎症作用が挙げられます。
シナノキエキスは頭皮のコンディションニング調整目的で使用されています。
リアップエナジードライシャンプーに配合された成分とは
2017年に販売されたドライシャンプー「正式名称:リアップエナジードライシャンプー1a」には、下記の成分が配合されていました。
・マコンブエキス
・チョウジエキス
・シャクヤク根エキス
・センブリエキス
・アカヤジオウ根エキス
これらの成分は新しく販売された「リアップエナジー薬用スカルプシャンプードライd」には、配合されていません。
ドライシャンプーに関しては、ほぼ成分を一新させた内容となっています。
オウレンエキス、オウバクエキス、タウリン、アロエエキス、ヨクイニンエキス、セージエキス、シャクヤクエキス、海藻エキス、l-メントール、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、テトラデセンスルホン酸ナトリウム液、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液、ラウリルヒドロキシスルホベタイン液、ジプロピレングリコール、塩化O -[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、ポリプロピレングリコール、クエン酸、1,3-ブチレングリコール、塩化ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、無水エタノール、水、香料
従来のシャンプーから変更点を挙げると、下記の植物エキスがプラスされています。
・アロエエキス
・ヨクイニンエキス
・セージエキス
・シャクヤクエキス
・海藻エキス
アロエエキスは果肉に豊富な栄養素を誇り、髪に必要なビタミンやミネラル、アミノ酸を含有しています。
ヨイクニンはハトムギから採取された成分です。
作用としては、出来物を治す時の抗腫瘍作用があるとされてます。
肌の調子を整えるので頭皮に炎症や腫れ物ができないようにする意味合いがあると考えられます。
セージエキスはシソ科の植物で抗酸化作用が高いといった発表もあります。
また、粘膜の炎症を抑えることでも知られ、かぜ薬や口腔用のスプレー、うがい薬などに配合されているケースがあります。
シャンプーでも同様に炎症を抑える目的として使用されています。
シャクヤクエキスはボタン科の植物でペオニフロリン、テルペンといった成分が含まれています。
皮膚の炎症を抑えることで有名ですが、冷え性の女性の回復効果もあるという指摘がされていて、血行促進効果も期待できます。
海藻エキスはアルギン酸やビタミン、ミネラルが豊富に含まれているので髪の成長を促す時にタンパク質産生に役立ちます。
3つのシャンプーで最良の選択を!
ここまで3つのシャンプーの特徴を紹介してきました。
乾燥肌タイプなら迷わずドライシャンプーを選択すれば良いですが、脂性体質の人はストロングオイリーなのか、それともオイリーなのか判断に迷うところですね。
感覚的には下記の違いで判断すると良いでしょう。
【ストロングオイリーが向いている人】
・常にベタベタした髪質、あるいは肌体質
・顔がテカリやすい
・おでこが広い
・汗っかき
【オイリーが向いている人】
・1日の中で顔がテカっている時がある
・1日の後半(夕方から夜にかけて)肌や髪がベタベタしてくる
・比較的汗をかきやすい
おでこが広い人は前髪が垂れた時に、髪の毛が皮膚にくっつきやすいので、そこで皮脂を広いあげてしまいます。
その結果、髪質がベタベタしてしまうことがあります。
とにかく汗をかきやすいという実感がある人は、ストロングオイリーで問題ないでしょう。
