Aさん「最近俺の髪の毛薄くなってきたなー」
Bさん「ワカメ食えワカメ!」
こんな会話を聞いたことがある方も多いんじゃないでしょうか。
昔から
「昆布を食べると髪が生える」
と言い伝えられてきましたが、海藻って本当に薄毛、脱け毛予防になるんでしょうか?
実際に海藻は本当に薄毛、脱け毛予防にもなるし海藻に入っている栄養素が髪の毛に良いと言うのも本当です。
ただ「髪が生える」という表現には当てはまらないと思いますし、なくなったところに髪が生えるという医学的な根拠はないようなんですね。
もし現在、女性の中でそういった”迷信的薄毛対策”を信じて実践していても、思ったような効果は期待できないでしょう。
ではなぜ昔から昆布に髪が生えるという噂があるのか?
また薄毛予防のための正しい栄養摂取方法は?
海藻がなぜ髪の毛に良いのか?
どんな海藻を食べればいいのか?
海藻と一緒に何を食べればいい?
などの海藻が薄毛、脱け毛予防になる理由を書いていきますねー。
まずは髪の毛に良い食品をご紹介します。
〈髪の毛に良い食品〉
・大豆食品:アミノ酸、ビタミン類、ミネラル群、イソフラボンが豊富
・魚介類:亜鉛などのミネラル、ビタミンB6、ビタミンB12、コラーゲン、アミノ酸、不飽和脂肪酸が豊富
・鶏肉、豚肉、レバー:ビタミンB6、ビタミンB12、コラーゲン、アミノ酸が豊富
・緑黄色野菜:βカロテン、ビタミン類、抗酸化物質が豊富
・発酵食品:乳酸菌、アミノ酸が豊富
これらは、薄毛改善のみならず全身の健康を維持するために毎日摂取したい栄養食材です。
最近では、世界中で古くから伝わる生薬として受け継がれてきた「マカ」のような超高機能食材も、サプリメントとして入手しやすくなっています。
現代人の食生活の悪さは、流通や経済が深く関係したものですので、個人レベルで修正することが難しい状態です。
上に示した栄養価の高い食品を食べたとしても、生産と流通の段階での取り扱いが悪ければ、消費者である我々にはどうすることもできません。
サプリメントも利用することで、不足栄養素を適度に補給しましょう。
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ワカメ、昆布などの海藻はなぜ薄毛、抜け毛予防に効果があるの?
よくワカメや昆布、ひじきなどの海藻は髪の毛に良いといわれますがその理由を知っていますか?
なぜ海藻が髪に良いのでしょうか?
それって本当なの?と言う疑問にお答えしていきたいと思います。
海藻類が薄毛予防になると言われている理由は、まず海藻類に含まれている栄養素が挙げられます。
海藻にはヨードや各種ビタミン、ミネラル(カルシウムやマグネシウム)、ヨウ素、食物繊維など髪の質を高める栄養素が豊富に含まれているんです。
昆布を食べたら髪は生える?
昆布は高栄養価の食品でミネラルが多く、アミノ酸やフコダイン・食物繊維といった健康に大いに貢献してくれるものであることは確かです。
しかし、薄毛を改善するためには、これらの成分だけでは不完全なんですね。
これは科学的な検証によって明らかになっていて、発毛科学の観点から見ても「根拠のない噂」だと断言してもよさそうです。
昆布だけを食べていて、薄毛が改善できるのなら、もっと髪の毛が少なくなる人は減っているでしょうし、今日の発毛医学はここまで進化しなかったんじゃないでしょうか。
ただ、昆布を含む海藻類には現代人が不足しがちな栄養素をたくさん含んでいるので、髪の毛にとって良いものであるということは確かです。
なぜ昆布が髪に良いと言われているのか
昆布が髪に良いと言われている理由には、2つの説があるそうです。
1つは、「昆布の色」です。
あの黒々とした成分と体中の部位で「黒色」をしている髪とを、感覚的に結びつけたと言われています。
そしてもう一つは、昔の「流通と情報網の発達」による理由です。
昔の日本人の生活は農村部は食べ物が少なく、海に出ればある程度の食物が取れる、漁村部では食べ物が豊富でした。
全体的に栄養が偏る農村部の人が、流通と情報網が発達したことによって漁村部の人を見ることが増え、栄養摂取の行き届いた漁村部の人々の”黒々とした髪”を見て「昆布と髪」を結びつけたようですね。
昔の医療は今ほど科学的な検証をせず、東洋医学でも「心臓が悪ければ心臓を食べる」といった”感覚的”なものが多かったといいます。
「昆布で髪が生える」という伝説もそういった感覚から信じられたものなのでしょう。
昔は昆布で髪が生えていた?
ただし昔の人の食生活は、現代では考えられないほど栄養状態が悪いものでした。
「雑穀しか食べられない」
「一部の限られた野菜しか食べることができない」
といった、”極端な栄養の偏り”が原因で薄毛になっていて、それを昆布の栄養素がカバーしてくれたのであれば、「髪が生えてきた」ということもあったのかもしれません。
わかめや昆布などの海藻は薄毛、脱け毛予防に効果がないと言う人の意見
海藻が髪の毛に良いと言う声も多く聞かれますが、薄毛、脱け毛予防に効果がないという声も聞こえてきます。
その理由はどう言うものなのでしょうか?
1つ目は全くの迷信だという意見。
これはワカメや昆布、ヒジキなどをハゲ頭の上に乗せると髪の毛のように見えるのが、なぜか髪の毛に良い説になったという都市伝説レベルの話。
2つ目は髪の毛にとって良い成分は入っているが、海藻自体に育毛成分があるわけではないので、海藻を食べたからといって毛が生えるわけではないと言う声。
3つ目は髪の毛の成分はほとんどがタンパク質でできているので、たんぱく質をあまり含まない海藻類は、髪の毛に良いとは言い切れないと言う声も。
海藻以外に髪の毛に良い成分が含まれている食品
ここまでの解説を見ると、昆布を食べることが髪になんの影響もないかといえばそうではありません。
冒頭でも書いたように、昆布が高機能食品であることには変わりありません。
インスタント食品やレトルト、外食ばかりしている人が食生活の中に昆布を取り入れることは有意義なことです。
髪も他の体組織と同様に栄養素を原料として細胞分裂をしていますので、栄養価の高い食品は欠かせないのです。
そして薄毛を改善するためには、昆布以外にも「髪の毛に良い成分」をバランス良く摂取することが大切です。
薄毛、脱け毛予防に海藻と一緒に摂ると良い栄養素は?
海藻が髪に良いとされる栄養素をたくさん含んでいると言う説明をしましたが、、海藻だけを大量に食べれば髪の毛がフサフサになるかと言えばそういうわけではありません。
その理由は髪の毛の主成分がタンパク質だからです。
海藻だけ食べていても主成分のタンパク質が少なければ髪は強くなりません。
つまり髪の栄養不足を補うには、主成分であるタンパク質と、海藻に含まれている栄養を一緒に摂取することで、より高い効果が得られるということですね。
薄毛、脱け毛予防に効果がある食事とは?
海藻を使ったメニューといえばワカメのお味噌汁やヒジキ、コンブなどを使った煮物、酢の物、などが知られていますが、これらを工夫することで海藻の持っている栄養素をより効果的に摂取することができるんです。
たとえば海藻類と豚肉というのは相性がとても良いんですね。
海藻のグルタミン酸と豚肉のイノシン酸の相乗効果で、栄養バランスを良くするということですね。
酢を使えば食物繊維が柔らかくなって味がしみこみやすくなったり、油と一緒に調理することでビタミンやミネラルを吸収しやすくすることもできます。
お刺身に含まれているタンパク質は、海藻のミネラル、食物繊維などと相性が良く、髪の毛に必要な栄養分の吸収を良くしてくれます。
海苔や青のりは料理に振りかけたりするだけで手軽に摂取することができますし、めかぶやもずくも複雑な調理なしで食べられます。
海藻だけを1度にたくさん食べようと思ってもわかめやこんぶなどは薄っぺらいいものが多いので大量に食べるのって難しいですよね。
そして海藻だけに偏るのもあまり良くはありません。
できるだけ毎回の食事で髪の良い栄養素を複数種類摂るのが好ましいんですね。
で、結局海藻は薄毛、脱け毛予防に効果があるの?
結論から言うと、海藻だけを食べていても髪の毛が増えることはないが、髪の毛にとって海藻は良いものであると言うこと。
薄毛、脱け毛予防に効果がないといっている人も、成分的に見ると髪の毛には良い食べ物であると言っています。
海藻にはミネラル、ヨウ素、アミノ酸など他の食べ物より髪の毛や頭皮にとって良い成分が入っていると言うのも事実です。
だからと言って海藻ばかり食べるのではなく、他の髪の毛に良い栄養素を含んだ食べ物も食べると言うことが大事なんでしょうね。
まとめ
海藻が薄毛、抜け毛に良いとされる理由について書いてきました。
基本的には海藻だけをたくさん食べても髪の毛に対して良い効果というのが期待できるかというとそうではありません。
海藻類を含め、バランスの良い食事をとることで頭皮環境をよくし、髪を強くしたり、薄毛、抜け毛予防に繋げられるということです。
髪に必要な栄養素をバランスよく摂取して健康な髪と頭皮を作りましょう。