「やっぱりタバコって毛根にダメージを与えるのかなぁ…」
「ぶっちゃけタバコを吸っていると、薄毛が進行するの?」
タバコが髪に悪いというのは、あなたも一度は耳にしたことがあるでしょう。
しかし、タバコが実際に毛根にどのようなダメージを与えるのかまではあまり知られていません。
また、ダメージが蓄積した毛根を見分ける方法はあるのでしょうか?
そこで今回の記事では、タバコと毛根の関係について解説していきます。
結論から述べると、タバコを吸うことで毛根はやせ細り、それが薄毛を進行させていきます。タバコをやめようと決意して、すぐにやめることのできる人は決して多くありませんが、歳を重ねても豊かな毛髪を維持したいのであれば、少しずつでも禁煙に着手していく必要があるでしょう。
あなたもこの記事でタバコと毛根の関係を知り、それを将来に活かしていってください。
やっぱりタバコは髪に良くない習慣の一つ
はじめにタバコと抜け毛の関係をみていきましょう。
ここを理解することで、喫煙が髪の毛に具体的にどのようなダメージを与えているかを知ることにつながります。
そもそも薄毛が進行するということは、以下の2つの状態を意味します。
・自然に抜けた髪の毛を補う量の髪の毛が新しく生えてこない状態
・自然な量を超えて髪の毛が抜ける状態
人間は健康であっても1日あたり50本~100本の髪の毛が抜けます。しかし、それを補う髪の毛が生えなかったり、1日あたり200本を超えるような抜け毛が起こったりすると、結果として薄毛が進行するのです。
タバコは抜け毛の原因になる
ずばりタバコは抜け毛を増やします。つまり、喫煙者の多くは1日に100本を超える髪の毛が抜けていっているのです。この場合、髪の毛を生やす機能がいくら正常でも、新しく生える髪の毛よりも抜け毛が多くなってしまうので薄毛が進行します。
そして往々にして、喫煙は抜け毛を進行させるだけでなく、新しい髪の毛を生やす機能にもネガティブな影響を与えます。つまり喫煙者はそもそも抜け毛の量が増え、さらには新しい髪の毛も生えにくくなっているのです。まさに二重苦です。
タバコがナゼ抜け毛の原因になってしまうのか?
それでは、なぜタバコは抜け毛の原因となるのでしょうか。一般的に以下の理由から、喫煙は抜け出を進行させると考えられています。
・タバコが髪に必要な栄養素を消費する
・タバコを吸うことで血行不良になる
・タバコは肝臓に負担をかける
・タバコは周囲の細胞を攻撃する活性酸素を作る
またこれらの理由は抜け毛のみならず、新しい髪の毛が生えにくい環境にもつながります。この中でも特に多くの喫煙者にみられるのが血行不良です。
私たちの体には無数の血管が張り巡らされており、それを通して体の隅々まで酸素や栄養素が届けらます。しかし血行不調に陥ると、体の末端にそれらが届きにくくなるのです。そして頭皮は心臓から離れた位置にあり、細かな毛細血管が酸素と栄養素を運んでいます。
つまり血行不良の影響がはじめに出やすいのが頭皮なのです。こうした理由から、タバコで抜け毛が増えていきます。
あなたは大丈夫?喫煙指数で抜け毛リスクを判定
ここではタバコの有害度がどれだけ体に蓄積されているかを計る指数となる喫煙指数について簡単に紹介します。喫煙指数は以下の計算式で求めることができます。
喫煙指数=1日に吸うタバコの本数×喫煙している年数
つまり1日20本を吸う生活を20年続けているならば、喫煙指数は400となります。そして、喫煙指数ごとに以下のリスクがあると考えられています。
・400以上:肺がんの恐れ
・700以上:COPDの恐れ
・800以上:肺がんの高い危険
・1,200以上:咽頭がんの高い危険
この喫煙指数はもちろん抜け毛のリスクにも共通して使うことができます。指数が400を超えている人はすでに抜け毛のリスクを十分に抱えていると考えて問題ないでしょう。
危険度の高い抜け毛には毛根がない?
さて、ここまででタバコと抜け毛の関係がわかってきたはずです。ここからはタバコと毛根の関係をみていきましょう。実はタバコによるダメージがどれだけ蓄積されているかは、抜け落ちた髪の毛の毛根をチェックすることである程度は理解することができます。
そもそも毛根とは、その名のとおり髪の毛の根本にある部分で、健康な場合は球状になっています。この毛根が血管を通して運ばれた酸素や栄養素を吸収し、細胞分裂することで新しい髪の毛に変えていくのです。
つまり球状の毛根がない抜け毛は非常に危険ということです。そもそも新しい髪気を作る能力がなくなっているためです。実際に薄毛が進行した人の抜け毛をチェックすると、毛根がほとんどない場合が多くなっています。
あなたも寝起きの時点で枕についている髪の毛の毛根をぜひともチェックしてみてください。
抜け毛の毛根が白いのは大丈夫?
次に毛根の色についてみていきましょう。多くの人が一度は心配することが、毛根の白さです。「毛根が白い=白髪の危険性=毛根が弱っている」と連想してしまうのですね。
しかし毛根が白いことは何ら問題のあるものではありません。むしろたっぷりとした白い毛根は健康の証でもあります。なぜならば、毛根に蓄積されたメラニンは、髪の毛の成長とともに吸収されていくためです。つまり健康的な抜け毛の毛根はメラニンを供給し終わっているため、基本的に白いのです。
抜け毛との関係では、先ほど紹介したように毛根自体がなくなっていたり、毛根の周りにベタベタとして皮脂が付着していたりするものを警戒していきましょう。
危険な自然脱毛の毛根はどんな状態?
ここからはさらに深く毛根についてみていきます。まずは抜け毛のリスクの高い毛根の状態について以下を確認してください。
・毛根がない
・毛根のふくらみが小さく、形がいびつ
・毛根の先からひげのようなものが出ている
・毛根が極端にとがっている
これらの毛根は多くの場合、不健康なものです。つまり抜け毛を増やし、新しい髪の毛が生えにくくなっている証拠でもあります。
更に毛根が細くなっている場合はどうなの?
それでは、毛根が細くなっている場合はどうすべきなのでしょうか。以下は毛根の健康を取り戻す効果をもつ行為です。
・禁煙
・食生活の改善
・適度な運動習慣の確保
・ストレスを溜め込まない
・頭皮に合ったシャンプーを使う
やはり禁煙は第一に挙げられる毛根改善手段となります。極端な話をすると、他にどんな改善策をとろうが、タバコによって毎日毛根にダメージを与え続けている限り毛根が健康を摂り戻すことはありません。
また盲点となりやすいのがシャンプーです。特に敏感肌の人が頭皮に刺激の強いシャンプーを使っていると、毛根を含めた頭皮環境にマイナスになる場合があります。
他には、肌に脂の溜まりやすい人が油分の多いシャンプーを利用している場合も注意が必要です。なぜならば油分が毛穴に詰まってしまい、健康な髪の毛が生えにくくなるためです。
毛根がない抜け毛は解決策が難しい
このように細くなった毛根については改善策を用いることで少しずつ健康を取り戻していくことができます。しかし一方で毛根がなくなっている状態については、簡単には改善することができません。
仮に現在は髪の毛が豊かに存在しているとしても、抜け毛に毛根のない状態はまさに薄毛やAGAの一歩手前です。気が付くとどんどん薄毛が進行する恐れがあるのです。
ここまで毛根の状態が悪くなると素人が自力で改善するのが難しいため、専門医の診察と治療を受けるようにしましょう。
短く細くなった抜け毛は危険です
毛根とは別の観点から抜け毛をチェックする場合は、抜け毛の長さと細さを確認してください。そして、抜け毛が短く、かつ細い場合は要注意です。
それは髪の毛が成長する前に抜け落ちてしまっていることを示すためです。正常な髪の毛は、通常であれば3年から6年のサイクルで抜けていきます。そして最終的に髪の毛が抜ける時期は退行期と呼ばれ、その際の抜け毛はしっかりとした髪の毛の形をしています。
ところが、毛根や頭皮環境に異常があって通常よりも早く抜けてしまう髪の毛は、成長しきっていないことから短く細い産毛のようなものとなります。こういった抜け毛が多くなる際は、やはり薄毛の進行リスクが高まっていることが考えられます。
抜け毛から薄毛のリスクを見抜いていくためには、毛根の状態とともに髪の毛本体の状態も確認する必要があるのですね。
まとめ
いかがだったでしょうか、今回はタバコと毛根の関係について解説しました。喫煙による薄毛リスクについて、イメージが湧いてきたのではないでしょうか。
以下は今回の記事のポイントです。
・タバコは抜け毛を増やし、新しい髪の毛が生えることを妨げる
・喫煙指数が400を超える場合は、何らかのかたちで薄毛リスクが進行している
・抜け毛に毛根がない場合は要注意。専門医のアドバイスを受けよう
・抜け毛の毛根が細い場合は、禁煙、食生活の改善などで薄毛を予防しよう
このようにタバコは抜け毛を進行させていきます。それこそ今はまだ髪の毛が豊富でも、このまま喫煙を続けると気づいたときには取り返しのつかないほど薄毛が進行する恐れがあるのです。
あなたも健康な髪の毛と毛根を守るために、今からできる範囲で禁煙に取り組みましょう。それこそ禁煙外来を利用して専門医のアドバイスを受けつつ進めていくと、成功の確率も高くなります。それが、将来のあなたの髪の毛を守るのです。