「ミノキシジルを摂取しているけど効果が感じられない。タバコを吸いながら摂取しているからかな?」
ミノキシジルは血管を拡張する作用を持ち、AGA(男性型脱毛症)をはじめとした薄毛に効果があるとされています。
しかしタバコを吸うと、ニコチンの作用で血管は収縮します。
このようにタバコを吸いながらミノキシジルを摂取するということは、血管拡張作用と血管収縮作用の両方を同時に受ける事になります。
そうなると気になるのが、体への影響ですよね。
そもそも喫煙しながらミノキシジルを摂取することで体に悪影響が起こるのか?
また髪の毛への影響はどうなのか?
疑問が尽きませんが、今回の記事ではミノキシジルとタバコの関係について確認していきます。
ミノキシジルを飲んでいるのにも関わらず薄毛が改善されていないとしたら、それはタバコのせいかもしれません。
ミノキシジルとタバコがもたらす影響をしっかりと理解していきましょう。
タバコとミノキシジルの因果関係は認められていない
はじめにタバコとミノキシジルを合わせて摂取することによる影響について見ていきます。
この点について、現在のところ2つを合わせて摂取するだけで明確に体に害があるとは認められていません。
同時に摂取したからといって、それだけで体を壊すようなことはないのですね。
しかし双方の働きが矛盾する点についてはしっかりと理解しておく必要があります。
ミノキシジルとタバコの関係
冒頭でも述べたとおり、ミノキシジルとタバコにはそれぞれ以下のような働きがあります。
- ミノキシジル:血管を拡張させる作用
- タバコ:血管を収縮させる作用
つまり、ミノキシジルとタバコがそれぞれ持つ作用は上記のように矛盾するのですね。
薄毛を改善したいと考えている場合、この矛盾については特に注意する必要があります。
それでは、ミノキシジルの血管拡張作用とタバコの血管収縮作用について詳しくみていきましょう。
ミノキシジルは血行を促進する
ミノキシジルは1960年にアメリカで造られた成分です。
当初は薄毛治療ではなく、高血圧に対する治療に使われていました。血管を拡張させるため、血圧を下げる効果が期待できたのですね。
やがて1980年になると、ミノキシジルの血管拡張効果を薄毛治療に活かす動きが生まれ、脱毛症に対する薬が生まれました。
日本では「リアップ」にミノキシジルが1%含有されていることが有名ですね。
このようなミノキシジルには、頭皮の痒みという副作用があります。
これはミノキシジルの基剤成分であるプロピレングリコールに対するアレルギー反応から引き落とされると考えられています。
タバコは血流を悪くする
ミノキシジルが血管拡張作用を持つならば、タバコは血管を収縮させる作用を持ちます。
この作用はタバコに含まれるニコチンによるものです。
そして頭皮に集中している毛細血管はその名前の通り細い血管なので、収縮することで大きな影響を受けます。
頭皮にある毛母細胞は新しい髪の毛を作るために働きますが、毛細血管が収縮することで栄養素と酸素を受け取ることができなければ、当然ながらその働きは鈍ります。
このようにして、血管が収縮することは薄毛を進行させる恐れを持つのですね。
ミノキシジルタブレットを飲みながらタバコを吸ってると身体に悪影響はある?
前述したように矛盾する作用を持つミノキシジルとタバコですが、ミノキシジルはタブレットで摂取することが多いでしょう。
このミノキシジルタブレットには体に対する悪影響があるのでしょうか?
その答えのポイントとなるのは血管新生です。
以下では血管新生について詳しく解説します。
ミノタブの血管新生による癌細胞は促進する?
血管新生とは、すでにある血管から枝分かれする形で新しい血管が生まれる現象を指します。
この血管新生自体は人の体に元々備わっている機能です。
ただし日常的に起こるものではなく、成人で女性の場合には、子宮内膜で性周期に応じて起こる場合と成人の男女含めた場合には傷が治るときに起こる場合が多いです。
このように血管新生機能は通常であれば働かないものですが、癌になったときは血管新生作用の抑制がきかなくなります。
癌細胞はどんどん増殖しますが、そのためには栄養素と酸素を受け取るための血管が必要なのです。
そのため癌は新しい血管を作って栄養素と酸素を取り込んでいきます。
このように癌は恐ろしいものですが、実はミノキシジルにも血管新生作用があります。
血管を拡張させるだけでなく、新しい血管を作ることで頭皮に十分な栄養素と酸素を供給することができるのですね。
ここで気になるのがミノキシジルに血管新生の作用があるなら、それは癌につながるのではなないか?という点です。
この点については、今のところミノキシジルで癌細胞が生まれるという副作用は確認されていません。
そもそも癌の血管新生が起こるのは癌細胞が栄養素と酸素を取り込むために無理矢理に血管を作るためです。
つまり癌細胞が先にあって、その後に血管新生が起こるのです。
そのためミノキシジルで血管新生が起こるからといって、それで癌細胞が生まれるわけではありません。
髪の毛の発育にタバコは良くない
血管新生の話は難しかったかもしれませんが、ミノキシジルを飲むだけで体に悪影響が起こるわけではないと理解できたでしょうか。
ただし何度も触れているとおり、タバコには血管を収縮させる作用があり、これは新しい髪の毛の発育にマイナスに働きます。
ここでは、タバコによる髪の毛への悪影響について、血管収縮作用以外のものを詳しく確認しましょう。
タバコを吸うと体内のビタミンが消費される
一般的にはあまり知られていませんが、タバコを吸うことで体内にあるビタミンが消費されます。
ビタミンは頭皮や血管を丈夫にする働きを持ち、また細胞分裂を促します。
つまりビタミンは新しい髪の毛を作るために非常に重要な働きをするのですね。
タバコ1本を吸うことで消費されるビタミンは25mgと言われています。そして成人が1日に必要とするビタミンは100mgです。
つまりバランスの良い食事でビタミンを摂取していても、タバコ4本でそれが消費されてしまうのです。
タバコを吸うことでなぜビタミンが消費されるかというと、タバコに含まれる有害物質を体外に排出する際にビタミンが使われるためです。
またビタミンは体内で貯蔵することが難しい栄養素なので、毎日摂取していかなければなりません。
それを阻害するのがタバコなのですね。
タバコにより肝機能が低下して、栄養が不足する
肝臓は様々な働きを持つ臓器ですが、主な機能として以下の2つがあります。
- 体内に取り込まれた有害物質を解毒する働き
- エネルギー・栄養素の貯蔵と必要に応じた供給
しかし肝臓といえども全ての機能を常に最大限に発揮できるわけではありません。
リソースは有限であるため、一つの機能に必要以上に力を割く場合は、その他の機能が低下するのです。
つまりタバコを吸うことで体内に有害物質が取り込まれると、それを解毒する機能にリソースが集中して、エネルギーの貯蔵と供給の機能が低下します。
そうして髪の毛を作る作用に悪影響が出るのです。
肝臓は他にも様々な機能を有していますが、解毒しなければならない有害物質が増えれば増えるほど、他の機能が低下していくことを覚えておいてください。
タバコが脱毛を促すホルモンを増やす
AGAは男性ホルモンが原因と言われていますが、正確には男性ホルモンが脱毛を促すホルモンに変化することで引き起こされます。
つまり男性ホルモンはあくまで根本的な原因であり、脱毛を促すホルモンに変化しなければ大きな問題とはならないのですね。
そしてタバコを吸うことで、この脱毛を促すホルモンが増えます。つまり喫煙はAGAを進行させる恐れを有しているのですね。
喫煙はミノキシジルの効果を阻害する恐れがある
ここまでみてきたとおり、タバコには薄毛を進行させる様々な要因があります。
それはミノキシジルを飲んでいたとしても変わるものではありません。
つまりいくらミノキシジルで髪の毛に良い効果を得ようとも、タバコを吸ってしまうとそれが阻害される恐れがあるのです。
タバコを吸いながらミノキシジルを飲んでいる場合は、その点に十分に注意する必要があるでしょう。
あなたがミノキシジルに大きな効果を感じられない場合、それはタバコが原因かもしれないのです。
そのため薄毛の治療中だけは少なくとも禁煙を目指していきましょう。
まとめ
今回はミノキシジルとタバコの関係について解説しました。
ミノキシジルとタバコを同時に摂取すること自体に体への悪影響はありませんが、タバコが薄毛を進行させる作用を持つ点は、いくらミノキシジルを飲もうとも変わりません。
そのため薄毛治療中はタバコを控えるのがおすすめです。
またミノキシジルには血管新生の作用があり、癌になるのではないかと不安を抱く場合がありますが、こちらは今のところ因果関係は認められていません。
そのためミノキシジルを摂取することについては、専門医のアドバイス通りに行うのであれば問題がなさそうです。
タバコは薄毛を進行させる複数の原因となります。
特に血管収縮作用と体内のビタミン消費は深刻で、いくら毛母細胞が新しい髪の毛を作ろうとしても、栄養素と酸素が足りないという状況に陥ってしまうのですね。
そのためやはり少なくとも薄毛治療中は禁煙を目指してみてください。
禁煙は一人でストレスを溜めながら続けるよりも、思い切って医師の手を借りた方が成功しやすくなります。
禁煙外来を有効活用していきましょう。
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