
「薄毛」は女性にとって耐え難い事態です。年々増え続けている女性の薄毛は、「QOL(クオリティ・オブ・ライフ)生活の質」を大きく低下させてしまい、精神状態や日々の活動にまで悪影響を与えてしまいます。
現代の女性を苦しめる薄毛は、”小さな要因が積み重なって起きるものです。
その一つ一つを丁寧に確認し、適切な対処を行えば克服することができます。
ここでは、現代女性にぴったりな「薄毛を防ぐための13の予防法」を詳しく解説いたします。
今すぐに予防を始めるべき薄毛の6つの兆候とは

薄毛が目に見えて現れると、多くの女性は”ごく最近の髪に対して行った行為”を振り返ります。(最近変えたシャンプーの銘柄や成分を確認するなど)
しかし、薄毛はその原因が見えないところで進行し、実際に髪が失われていることに気づくころにはかなり重症化しています。
薄毛を予防するためには、髪が抜けてからではなくもっと以前に体が発している「兆候」を察知することが大切です。
水面下で薄毛が進行してるときの、頭皮などに現れる兆候には次のようなものがあります。
薄毛の兆候6つ
- 頭皮に皮脂が多く髪がベタつく(皮脂の臭いが強くなる)
- 頭皮がかゆい(乾燥ぎみ)
- フケが増える
- 頭皮が腫れる(熱を持った感じ)
- 髪がうねりはじめる(くせ毛)
- 細く茶色い抜け毛が目立つ
これらの初期症状が見つかれば、そのときが「薄毛予防をはじめるタイミング」です。
女性の薄毛を防ぐための12の予防法
「薄毛予防=病気予防」だといえます。
薄毛の原因は生体メカニズムの深いところに結びついていることも多く、一見髪の成長とは無関係だと思われるものが改善方法として役立つことも多いです。
本質的に髪の成長と維持を強化できる薄毛の予防法13個をまとめました。
①ストレスケアを習慣化する

ストレスは髪に大きなダメージを与えます。
ストレスはホルモンバランスや自律神経バランスを乱し、男性ホルモン優位な状態になることで脱毛が起きることがわかっています。
また、自律神経のバランスが乱れることで血流が悪化すると、女性に多い「びまん性脱毛症」を起こす「髪の栄養失調」が始まってしまいます。
- アロマ
- ハーブティー
- ヒーリング音楽
- ヨガ
- ストレッチ
- 瞑想や座禅
これらのストレス解消法は、難しいことを考えなくてもその行為をするだけで心身のストレスを解消することができます。
”目に見えない薄毛の原因”を、毎日少しづつ取り去ることができます。
➥ストレスが薄毛の原因になる理由とストレス解消法についてはコチラの記事に詳しく書いてあります
②睡眠の質を上げる

髪を作る発毛器官は人体の中でもっとも細胞分裂がさかんな部位であり、それには「成長ホルモン」が深く関係しています。
この”成長ホルモン”をもっとも分泌するのが「睡眠時」です。
寝不足などはもちろんのこと、睡眠環境が悪く熟睡できていないような「質の悪い睡眠」もまた成長ホルモンの分泌を低下させます。
肌美容を高めることで有名な、「PM10時~AM2時」までのゴールデンタイムは、髪の成長と維持にも共通した健康的な睡眠方法です。
4時間にまたがって睡眠をとることで、体内時計などの関係から成長ホルモンを効果的に分泌させることができます。
➥寝不足が薄毛の原因になる理由と睡眠の質を上げる方法についてはコチラに記事に書いています
③ウォーキングなどの有酸素運動を行う

血管の健康を保つために「運動不足」は、もっとも注意しなければならない要素です。
適度な運動は血流をなかば強引に高め、血管壁にこびりついたコレステロールなどを”押し流して洗浄する効果”があります。
また、年齢が高くなると血管そのものの柔軟性が失われますが、定期的な運動をして血管を意識的に伸縮させることで「血管のストレッチ」にもつながります。
髪と血管の健康に適した運動には「ウォーキング」などの有酸素運動が最適です。
筋肉に負荷をかけずたくさん酸素を取り入れることができるウォーキングならば、安全に血管ケアができ頭皮に血液を送る「毛細血管」も強化されていきます。
➥運動不足が薄毛の原因になる理由と薄毛に効果のある運動についてはコチラに書いてあります
④食生活に気をつける

現代人の健康を脅かす要因は、これまでご紹介してきたストレスや運動不足、そして「食べ過ぎ」です。
生活習慣病の原因のほとんどが、過食によってもたらされています。
暴飲暴食は、血管の健康を阻害したり性ホルモンや自律神経のバランスも狂わせるので、髪の成長と維持にも悪影響を及ぼします。
健康な血管を維持して薄毛を防ぐには、食生活の改善も必要になります。
それにはコレステロールの多い脂っこい食品を避け、「大豆食品」を多く摂ることがおすすめです。
大豆に含まれる”大豆ペプチド”には、血液のコレステロール値を正常化しサラサラにする能力が高いからです。
また、納豆に含まれる「ナットウキナーゼ」には血管壁にこびりついたプラークを除去し、致命的な重病を引き起こす「血栓」を溶かして排出する能力があります。
この能力は、血栓や動脈硬化の治療薬に匹敵するものだということが解明されています。
そして、大豆食品に含まれる「イソフラボン」は、健康な髪を維持するのに欠かせない女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きをします。
とくにエストロゲン減少が著しい中年以降の女性にはおすすめです。
⑤エクオールを飲む

前述のように「イソフラボン」は、女性ホルモンの低下による薄毛を防ぎ髪の成長を促します。
ただし、この効果を受けるためには体内でイソフラボンを「エクオール」という物質に置き換える必要があります。
エクオールは、腸内にある「エクオール産生菌」という腸内細菌によって作られますが、残念ながらこの菌を保有している人は女性の半数ほどしかいません。
大豆は高機能食品なので摂取することは勧められますが、”女性ホルモンの効用”に対しては万能ではありません。
しかし、最近のバイオ技術の進歩によって、化学的にイソフラボンをエクオールに変換させたサプリが販売され注目されています。
その多くは「更年期障害対策」として利用されますが、女性の薄毛に対しても効果は絶大です。
➥女性の薄毛改善に人気のエクオールサプリ3選はコチラの記事に書いています
⑥女性専用育毛剤を使う

女性用育毛剤は、女性の薄毛の原因と体質に合わせて成分配合がされていて、多くの脱毛原因を同時に改善することができます。
いわゆる「毛生え薬」の感覚で使うのではなく薄毛が現れる以前の”予防策”として取り入れると、いつ起きるかわからない薄毛を防ぐことができます。
女性用育毛剤は体質的に起きる薄毛だけではなく、「頭皮環境の悪化による脱毛」を防ぐ成分もたくさん含んでいます。
薄毛の原因をたくさん抱えている現代の女性には、仮に現在髪が健康な状態であったとしても、育毛剤によるヘアケアは推奨できるものです。
➥女性用育毛剤を買う前に知っておくべきことについてはこちらの記事に詳しく書いてあります
⑦頭皮マッサージの習慣を作る

血管の健康状態が悪くなることで薄毛が起きた場合、食生活や運動などの本質的改善が必要です。
そして、もっと直接的に発毛器官への血流を促すためには「頭皮マッサージ」が有効とされています。
古くから薄毛に悩む男性たちが取り入れてきた方法ですが、効果は絶大です。
女性でも薄毛の症状が明らかになった頃には、頭皮は固く薄くなっています。
これは、「頭皮の毛細血管が細く少なくなっている」ことから起きるものです。
他の筋肉などと同じで、頭皮もマッサージによってもみほぐすことで柔らかくなり血流も上昇します。
ピンポイントで物理的な血流改善効果が、頭皮マッサージにはあります。
➥薄毛予防のための頭皮マッサージについてはコチラの記事に詳しく書いてあります
⑧アミノ酸系シャンプーを使う

現代の多くの女性が、「シャンプーに含まれる粗悪成分」のために薄毛の原因をためこんでいるといっても過言ではありません。
低価格のシャンプーに含まれる石油やアルコール由来の「合成界面活性剤」は、人体に大きな悪影響を及ぼすものとして危険視されている成分です。
シャンプーによる頭皮のダメージを軽減させるためには「アミノ酸系シャンプー」を使うのがもっとも効果的で安全な方法です。
人体の細胞組織とほぼ同じ洗浄成分であるアミノ酸は、頭皮のバリア機能を壊すことなく余分な汚れだけを除去してくれる優秀な洗浄成分です。
➥アミノ酸系シャンプーが髪の毛に良い理由についてはコチラの記事に詳しく書いてあります
⑨低刺激のヘアカラー(白髪染め)を使う

30代くらいから現れはじめる女性の白髪に悩まされることが多いはずです。
そして、白髪に対処するために使う「白髪染め」も頭皮と髪に悪影響を及ぼす要因の一つだと知っておく必要があります。
白髪染めは、一般的なヘアカラーに比べるといくぶん刺激も少ないようですが、それでも頭皮を荒らしてしまう成分はたくさん配合されています。
最近では、天然由来の毛染め成分を使い、保湿成分なども配合された安全性の高い低刺激の白髪染めも現れ、ネット通販などで購入することが可能です。
⑩長時間帽子をかぶらない

ファッションの一部として「帽子」が好きな女性も多いでしょうが、髪の健康にはあまり良いものではありません。
とくに”かぶりっぱなし”は危険です。
帽子が髪に良くない理由は「頭皮が蒸れる」と「毛根が引っ張られる」ということが起きるためです。
頭皮付近の湿度が高まると、雑菌が繁殖したり常在菌であるアクネ菌などが過剰に繁殖してしまいます。
菌の増殖の程度によっては、アレルギー反応が起こってしまうので「頭皮の通気」には気を配りましょう。
また帽子の形状によっては、髪が強く引っ張られたり押さえつけられたりすることで毛根に過剰な負担を与えます。
これも「牽引性脱毛症」という薄毛をつくる原因になるので、長時間帽子をかぶり続けることは避けましょう。
⑪外出時は紫外線対策をする

太陽光に含まれる「紫外線」には、殺菌作用をはじめとした健康に対するメリットがたくさんあります。
しかし、これも30分か1時間ほどが限度です。
それ以上紫外線を浴び続けると、こんどは髪と頭皮を傷つけ始めます。
紫外線にはタンパク質を破壊するほどの強い刺激があるため、髪そのものにも頭皮にも悪影響が及びます。
外出時には、UVカット機能と通気性の高い帽子や「UVカットスプレー」などで紫外線対策をしましょう。
➥紫外線が髪や頭皮に良くない理由と紫外線対策についてはコチラの記事に詳しく書いてあります
⑫過度のアルコール摂取・タバコを控える

アルコールは一時的に血流を上昇させるので、”適度な摂取”は髪の成長にも有意義です。
しかし、飲む過ぎてしまうと体内で「アセトアルデヒド」という有害物質を作り出し、血液をドロドロにしたり細胞組織を破壊してしまうので注意が必要です。
また、タバコに含まれる「ニコチン」は血管を収縮させて毛細血管を破壊する原因になります。
どちらも生活を楽しむ嗜好品ですが、あくまでも”適度に”ということを忘れないようにすることが大切です。
いかがでしたか?
現在、薄毛の症状が現れている女性ならば、ご紹介した項目のどれかが当てはまっている方も多いんじゃないでしょうか。
女性の薄毛の原因を網羅したものですので、覚えておいてできるものからクリアしていきましょう。
〈まとめ〉
- 女性の薄毛には特有の兆候が現れる
- 「ストレスケア」が 薄毛予防になる
- 「睡眠の質を上げる」ことが 薄毛予防になる
- 「ウォーキング・有酸素運動」が 薄毛予防になる
- 「脂っこい食品を控え大豆製品を多く摂る」が薄毛予防になる
- 「エクオール」が薄毛予防になる
- 「女性用育毛剤」の使用が薄毛予防になる
- 「女性用育毛剤」を使うことが薄毛予防になる
- 「アミノ酸系シャンプー」が薄毛予防になる
- 「低刺激性の白髪染め」を使うことが薄毛予防になる
- 「長時間帽子をかぶらないこと」が薄毛予防になる
- 「外出時の紫外線予防」が薄毛予防になる
- 「アルコールとタバコを控える」ことが薄毛予防になる
- 「暴飲暴食を控える」ことが薄毛予防になる